網膜剥離の手術を受けて、はや2ヶ月が経ちました。
「1日4回の目薬」はまだ続いていて、「防塵防御メガネ」もかけ続けているものの、視力は手術前に近いぐらい出ているので、何の不都合も無く暮らせています。
改めて、手術に臨むまでの思考プロセスについてまとめておきます。
まずは情報収集
網膜剥離と診断されてから、自分が出来る限りの範囲内で情報を集めました。
とはいえ、主はWeb検索です。
ですが、網膜剥離という病気はシニア層に起きやすいせいか、個人の方が言及されている記事は少ないように感じました。
バックリング手術への疑念
強膜内陥術(バックリング)という術式があります。
眼球内部でめくれ上がっている網膜に対し、眼球を外側からへこませることで、網膜剥離の原因となる網膜裂孔を閉鎖し、網膜が再び眼底にくっつくようにする方法です。
私も最初に紹介された某大学病院では、このバックリング手術ということで、入院日・手術日まで決めていました。
ですが、どうしてもこの術式に納得がいかなかったのです。
その気持ちは、その病院自体への不信感に繋がり、結局全てをキャンセルし、一から病院を探し直しました。
バックリング手術を拒否した理由
なぜ、バックリング手術を拒否したのか?
その理由について、細かく説明することは難しく、直感的な判断だったのですが、
一つは自分にとっての"クォリティ・オブ・ライフ"の著しい低下に繋がるのではないか?という懸念です。
ヒトの眼は、一生付き合っていくものです。
『眼球をシリコンバンドで縛ることが、今後の生活において本当に影響しないのだろうか?』
『再発のリスクを抱えながら、ずっと生きていくのか?』
『何か起きたときになって後悔しないだろうか?』
最初は安易に紹介された先へと向かい、深く考えずに決めてしまいました。
ですが、予定の手術日が近づくにつれて改めて深く考え直すべき必要性を感じ、自分にとって本当にベストと思える病院でお願いしようと思ったのです。
深作眼科と川尻達也選手との出会い
網膜剥離といえば、ボクサーや総合格闘などの格闘家がなりやすいことで広く知られています。
つい先日も、亀田大毅選手が網膜剥離を理由にボクシングを引退されました。
格闘技を生業にしている人というのは極限まで肉体を酷使しているので、数多くある職業の中でも最もタフな職業だと言えます。
そんな多くのプロ格闘家が、網膜剥離になった時に通う眼科があると知りました。
▼深作眼科
院長ブログを見ると、なかなか強烈なキャラクターをお持ちです。
何よりも、その腕にはかなり自信がおありの様子。さながら、眼科のブラックジャックといったところでしょうか。
そして、この眼科で網膜剥離の手術を受けることで、3度の網膜剥離から見事復帰したプロ格闘家、川尻達也選手との出会いがありました。
手術前の不安な自分にとって、この出会いはとても勇気づけられました。
網膜剥離に限らずですが、手術で自分の身体にメスを入れるということは、ものすごくリスクのある事だと思います。
出来ることならしたくありません。ですが、手術をしないと治る可能性が無いから仕方なく手術を受ける訳です。
そんな「人生における一大事」を、単に紹介されたからといって安易に委ねるのは非常に危険だし、自分の大切な身体に対しても失礼だと思います。
これから網膜剥離の手術を受ける方へ
手術というネガティブな予定は、つい自暴自棄な考えを増やしてしまいがちです。
これから網膜剥離の手術を受ける方に向けて特にお伝えしたいのは、バックリングや硝子体といった術式がどうこうというのではなく、
自分にとって本当にベストな選択といえるのか?
という自問自答を細部まで積み重ねて、あとあと悔いの無いように決断して欲しいと思います。
自分の身体を労わることが出来るのは自分だけなのですから。
【網膜剥離】関連記事はこちらからどうぞ。